土砂災害の現状と対策
土砂災害の現状
環境省の「気候変動環境影響評価報告書」(令和2年)によれば、土砂災害に対する気候変動の影響は特に重大であると報告されています。土砂災害は、人命損失はもとより道路や鉄道などの社会インフラにダメージを与え社会生活に大きな支障をきたします。
土砂災害対策は国や地方公共団体が推進してきましたが、対策のスピードが降雨等の外力の増加スピードに追い付いていけない状況となっています。また、土砂災害後の砂防施設等のハード対策は長期にわたり、復旧・復興が完了する前に次の土砂災害が他の地点で発生しているのが現状です。対策が追いついていない状態です。そこで、土砂災害リスクが高い地域に対して、今後の土砂災害を想定して実効性や即効性のある対策を講じていく必要があります。
土砂災害の対策
土砂災害への対策としては、国土交通省では、増加する洪水被害や土砂災害に対処するため、「流域治水対策」を推進しています。これは、ハード対策とソフト対策の両面で取り組まれており、予算が割り当てられています。しかし、ハード対策は時間と多額の費用がかかり、その間にも、土砂災害は増加傾向を示しています(砂防堰堤添付写真参照)。そのため、新たなアプローチが求められています。
このような現状の中で、国交省、気象庁、水管理・国土保全局による「洪水及び土砂災害の予報のあり方に関する検討会」では、新技術の活用や多様なニーズへの対応が議論されています。
そのような情勢の中で、当社が開発した「リアルタイム土砂災害警報システム」は、土砂量計測センサーであるジオフォンと水位計を使用し、リアルタイムで土砂量と水位(流量)を観測し刻一刻変化する現地状況を監視します。
事前の異常な土砂量を検知した場合、迅速に警報情報を発信します。このシステムは、ハード対策に比べてコストが低く、効果的なソフト対策の一環として、的確な避難行動を促すために貢献できます。
ホームページでは当システムの特長や運用イメージについてご紹介しております。ぜひ詳細ページをご覧ください。